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エディオン女子陸上競技部
エディオン女子陸上競技部(川越学、渡邊裕子、石澤ゆかり)自分自身の変化に気付く - トレーニングとリカバリーのサイクル -

それぞれのスタートラインを振り返って

川越監督インタビュー風景

── まず、川越監督に質問ですが、指導者として陸上競技に携わるようになった経緯をお聞かせください。

川越 − 大学時代は選手として箱根駅伝を走っていましたが、その当時の監督の指導方針によって、学生主体でトレーニング計画を決めていました。さらに、上級生になると全体の計画を立てるようになりました。
卒業後は資生堂に入社し、そこでも選手としての競技生活の傍らで監督業に携わっていました。そういった環境に身を置くことで、自然と指導者への道が開かれたのだと思います。始めは、ハードワークを課す感覚的な指導を行っていましたね。根性論ではないですが(笑)。
海外遠征を重ねることで、海外の先進的な手法を取り入れ、効率的で理論的な練習方法を勉強するようになりました。

── 海外での経験が指導方法を変える要因になったのですね?

川越 − はい。まずは、人がやっている姿を見て、手本とすることから始めました。その上で、本格的な指導法を勉強するようになりましたね。特に、ニューヨークシティマラソンなどの海外のレースに、選手として参加したことが転機になったと思います。そこで海外の選手と触れ合い、日本とは違ったやり方を肌で感じるようになりました。

── 具体的に日本とはどのような違いがありましたか?

川越 − 日本は昔ながらの習慣を、ただやっているだけということに気付きました。毎日のようにトレーニングをして、月間千何百キロを走ることもあります。しかし、トレーニングとリカバリーのサイクルを上手に使い分けて、体を作っていくことが大切だと勉強しました。

渡邊選手インタビュー風景 石澤選手インタビュー風景

── 渡邊選手と石澤選手が陸上競技を始めたきっかけは何だったのでしょうか。

渡邊 − 小さい頃から走ることが好きで、気が付けばずっと続けています。兄が中学で陸上をやっていたことと、その陸上部に強い先輩が在籍していたことが、きっかけです。
また、地元の実業団に小鳥田さんという選手がいらっしゃって、その活躍する姿を小さい頃から見ていましたので、昔から実業団に入りたいという強い思いもありました。

石澤 − 中学に陸上部が無くて、バスケットボール部に入部していましたが、駅伝大会に駆り出され、初めて走った大会で区間賞を獲りました。それで同じ学校の子や、違う学校の子にも自分を見てもらえるようになり、それが嬉しかったので走り始めました。
本格的に陸上を始めたのは高校の陸上部からです。最初は、短距離でも長距離でもあまり記録が良くなかったので、中距離を専門にすることにしました。楽しい陸上ばかりをやっていましたが、大学、社会人と段階を経るにつれ、勝つことへの欲が出てきました。今では本格的に競技として極めたいと思っています。


日々変化する身体の状態とどう向き合うか

渡邊選手とヘモグロビン測定装置

── エディオン女子陸上競技部では効率的なトレーニングを行う一環として、ヘモグロビン推定値を測定できる装置を導入されていますが、測定結果をどのように活用されていますか?

川越 − パフォーマンスを維持する自己管理の指標として活用しています。基本的に測定は各選手で行っていますので、数値を意識して栄養をしっかりと摂るなどの工夫を行ってほしいと思います。数値が下がった時には、サプリメントで栄養素を摂取したり、着込んで汗を出し過ぎないように注意をしています。
また、一番気を付けているのは測定時の条件で、毎日同じ時間帯に測るようにしています。貧血をはじめ、血液の状態は変化しやすいので、そこをうまく把握できるようになりましたね。

渡邊 − 今まで高所トレーニングでは、血液検査を行うことは難しかったのですが、このヘモグロビン測定装置を使うことで、高所でも普段と同じように数値で血液状態の測定ができるので、そういう面が一番ありがたいと思います。

石澤 − これまで月に一度の血液検査では、点での状態を確認するだけだったので、一回の測定結果にとらわれていました。
ヘモグロビン測定装置を毎日使用し測定することで、練習や体調次第で数値が変化することに気付きました。そのおかげで、全体的な流れの中で、数値を冷静に判断できるようになりました。
自分ではコンディションが良いと思っていても、数値が低いと、何か違うのかなと考えたりします。修正するポイントに気付けるので、自分の感覚と客観的な数値でトレーニングの強度を調整できる点が嬉しいです。

── ヘモグロビンの測定値とパフォーマンスの関連性はありますか?

川越 − 長距離ではヘモグロビン値が高いほうがパフォーマンスは高いレベルで出ます。貧血だと全く走れないですね。この測定装置では、13以上を高いレベルの目安として考えています。
私達は毎年アルバカーキで高所トレーニングを行っていますが、トレーニングを続けて行くうちに、徐々に数値は上がりますね。ヘモグロビンを上げるために、高所トレーニングを行っているようなものです。
その数値をトレーニング前後で比べると、大きい時には1は違ってきます。

渡邊選手とヘモグロビン測定装置

── 他にヘモグロビン測定装置を使っての感想はありますか?

川越 − 高校や大学などの多くの学校は、どうしても全員が指導者の管理したトレーニングメニューを行うことが多いので、こういったヘモグロビン値を測定できるような装置を活用できると良いと思います。
高校生は夏の暑い時期にすごい練習をするので、どうしても貧血になりやすいんです。そういった状態を数値で確認することで、選手の状態によって、練習負荷を調整する指導法が良いのではないかと思います。
決して安い製品ではありませんが、採血にかかる料金と比較してみると、継続的なコストという観点では、大きな利点になりますね。


気軽にセルフケアできる喜び

── ヘモグロビンの測定に限らず、体のケアは重要なことだと思います。その他、コンディショニングで気を付けていることはなんでしょうか?

渡邊 − 栄養、トレーニング、休養の3つのバランスを整えることが高いパフォーマンスを発揮できる要因だと思います。疲労度の把握も含めて、自分自身としっかり向き合わないと、どうしてもオーバーワーク気味になってしまいます。
最近は休養をしっかり取らないとダメだなと思うようになってきました。 例えば、足を痛めないようにするにはトレーニングだけでは不十分で、休息をしっかり取らないとパフォーマンスの向上には繋がらないので、この3つのバランスを意識しています。

── コンディショニングとして治療器もお使いとのことですが?

渡邊 − 使っている小型微弱電流治療器は持ち運びができるので、セルフコンディショニングとして使用しています。フォームが良くない時には、ふくらはぎやお尻の方の筋肉に張りが出るので、ご飯を食べている時や、痛みが出やすそうな時に使っています。使った後は体がほぐれるので、心身ともにリラックスできます。あと、超音波治療器も足の調子が良くなるので使っています。合宿時に良く使っていますね。

渡邊選手と石澤選手が小型微弱電流治療器を持っている

石澤 − 最初は、超音波治療器を使っても効いている実感が無く、あまり使っていませんでした。その後、実業団の連合合宿で足底部を痛めてしまって、なかなか治療が受けられない時に、小型微弱電流治療器をすすめられました。
低周波や超音波がどういった働きをして、痛みを和らげるのかという詳しい説明をして頂いて、納得して使うことで効果を実感することができました。
その後、治療の先生にすすめられたのがきっかけで、小型微弱電流治療器を購入しました。
実際に使用すると足の状態も良くなるという実感もあり、こういう治療法も大事にした方がいいのではという気持ちになりました。
あと、治療に行けない時でも短時間でセルフケアができるので助かっています。


個々の能力を高める

エディオン女子陸上競技部

── 今年の目標や抱負についてお聞かせください。

川越 − 駅伝チームとしては、12月の全日本実業団女子駅伝に向けて準備していきたいと思います。まずは予選を突破して、できるだけいい順位で終わりたいと思います。そのために高所トレーニングなどの合宿を頻繁に行い、個々の能力を高めることを意識して、12月にピークを持っていきたいと思います。

渡邊 − トラックでのスピードが十分ではないと思っていますので、7月のホクレン・ディスタンスチャレンジで自己ベストを出せるように準備したいと思います。それを駅伝でも活かして、任された区間をしっかりと走りたいと思います。その先にマラソンがありますので、まずはスピード強化を念頭に準備していきます。

石澤 − 個人としては日本選手権への出場を目標にしています。そこで走るということが駅伝を走ることの自信につながると信じています。やはり、トップ選手と競う経験をもっと積みたいと思っています。

── 川越監督にはこれから指導者やトレーナーを志す人に向けてメッセージをお願いします。

川越 − 日々変わる選手の状態に対して、どのように対応するのかが大切で、固定観念を持たずにやっていくべきだと思います。常に科学も進歩していますので、日々勉強して、選手のためを思ってやっていただければと思います。
どうしても選手は良かった時のイメージでやってしまうので、その変化に気づいてアドバイスすることが大事です。

── 選手のお二人には駅伝ファンやこれから競技を始めようとする子供達や学生の方に向けてメッセージをお願いします。

渡邊 − 東京オリンピックが開催されるにあたり、そこに向かって頑張っている人もたくさんいると思います。長く続けるには、楽しくのびのびとやってほしいと思いますし、陸上を楽しいと思う気持ちを大切に、夢をしっかり実現できるように競技を続けて欲しいと思います。

石澤 − 私自身、有名な選手ではなかったのですが、頑張ればここまでこられるということを伝えたいです。走る事が好きという気持ちがあったから続けられたことなので、陸上に限らず、その競技に対して好きという気持ちを大切に頑張ってほしいと思います。


川越学監督

川越学(かわごえ・まなぶ)

1962年8月6日生まれ。鹿児島県出身。
早稲田大学在学中に数多くの大会で優勝。資生堂入社後、選手、コーチを経て、指導者となる。嶋原清子(07大阪世界陸上マラソン日本代表選手)や加納由理(07大阪国際女子マラソン第3位)、尾崎朱美(06東京国際マラソン・第2位)などのランナーを育成。2007年4月に、トップランナーと市民ランナーが共存する「セカンドウィンドAC」を設立。2011年4月より、株式会社エディオン 女子陸上競技部の監督を務める。

渡邊裕子選手

渡邊裕子(わたなべ・ゆうこ)

1987年11月3日生まれ。広島県出身。
中学から陸上を始める。2006年エディオン入社以降、才能を開花し始める。マラソン初挑戦の2012年3月の名古屋ウィメンズマラソンで新人賞を獲得。2013年1月の大阪国際女子マラソンで2時間25分台をマークし、日本人2番手の3位でフィニッシュ。2013年8月の北海道マラソンで初優勝。2016年リオデジャネイロオリンピックの日本代表選出が期待される。

石澤ゆかり選手

石澤ゆかり(いしざわ・ゆかり)

1988年4月16日生まれ。茨城県出身。
高校から陸上部に入部。大学でも着実に力を付け、2011年エディオン入社。得意種目は5,000m・10,000m。地方大会を中心に結果を残す。2013年の夏頃から自己記録を更新し続け、中国実業団陸上5000m優勝など、数々の競技会において表彰台に上る活躍を見せる。

 
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